お疲れ様です、manji6です。
さて、日本のユニコーン企業として海外からも注目されていたメルカリが、とうとう上場することになったようです。
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今日はメルカリが上場して一体何を狙うのか、予想したいと思います。
メルカリについて簡単に
そもそも、メルカリ自体が今お金が無いという状態は考えにくく・・・3月もどうやら50億調達してるようです。
なので、今回お金目的という事もあるかと思いますが、メインは事業拡大でしょう。
メルカリのビジネスモデルをざっくり書くと以下のようになっておりまして、出品者と購入者はイコールの関係です。
いわゆるネットオークションと全く同じに見えますが、フリマです。
オークションに比べて優位な差は主に2つ。
- 出品者メリット
- 金額を決めるのは「出品者側」なので、不用意な値段の上げ下げがない
- 購入者メリット
- 金額が明確になっている(値下げ交渉とかはありますが釣り上がりとかがない)
- 購入すればすぐに発送手続きへ
更に徹底したスマホへの最適化などで功を奏しており、業界TOPの座をもっております。
海外にも展開(米国/英国)しており、こちらも善戦中です。
なおメルカリは手数料収入が利益になるので、その利益を増やすには以下の計算式です。
落札数 × 手数料率
→ 落札数を増やす = 出品数を増やす or 購入者数を増やす or 来訪者の購入率(CVR)を上げる
→ 手数料率を増やす = 付加価値の増加
メルカリの次の1手を考える
では次の1手を考えてみましょう。
いくつかのパターンが考えられるので、ある軸を決めてそれぞれの可能性を検討してみましょう。
- 「現在の事業」を更に発展させる
- 現在の事業で「獲得/保持している情報」を使う
- 現在の事業の「延長線上にある事業」を作る
「現在の事業」を更に発展させる場合
メルカリの利益式にある「出品数を増やす」「購入者数を増やす」に着目。単純な考えでは広告〜とか海外への展開〜とかになりますが、既にもうメルカリはある程度の認知度があり、利用者を増やすために安易な広告だけでは無理と考えられます。
参考に挙げさせてもらったマクロミルの調査をみると約21%程度が利用という感じ。
一方国内EC化率を見ると、メルカリで多い「ファッション」で約11%、「書籍、映像・音楽ソフト」で24.5%です。
既に結構メルカリの利用状況が高く、これ以上は難しいんじゃないかとも思ってます。
参考
- フリマアプリ「メルカリ」はどれだけ浸透しているのか? ~メルカリ vs ヤフオク~ | D2Cスマイル
- 2017年フリマアプリに関する利用実態調査
- 【2017年版】国内EC市場のEC化率まとめ|BtoBとBtoC | ebisumart Media
となると、購入者数を増やす方は難しいので、出品数を増やす方ですね。出品数を増やすということで、いくつか考えられますが・・・ちょっとありえるかなと思うのは、「出品しやすく」するというところですね。例えば。
- 不要になった商品を業者が一括出品サポート
- 箱に入れて送付すると、全部撮影から代行出品される。販売管理だけ
- 商品をカメラに読み取らせるだけで過去のデータから「いくらで売れそうか」が出る
あと一応「付加価値の増加」というのも考えられます。例えばですがメルカリが国内から海外、海外から国内へのフリマを簡単に出来るようにすることで、その海外取引については通常手数料よりも倍となっていても、場合によっては価値があるかもしれません。
現在の事業で「獲得/保持している情報」を使う場合
この場合は、今メルカリが持っているデータを扱うって話ですね。いまメルカリは単純に考えればここらへんのデータ及び技術は持ってるはずです。
- 商品関連データ) 商品に関するデータ
- 販売関連データ) 商品の中古価格相場、販売傾向(平均購買日数など)
- ユーザー関連データ) 年代や性別、居住区毎の販売傾向、出品傾向
となると、これを活かす事業ということですね。
- 写真からの商品情報解析APIの有償提供
- 年代ごとの興味、購買情報などマーケティング情報を企業に提供
現在の事業の「延長線上にある事業」を作る場合
これは一番むずかしいのですが・・・メルカリの強みは「顧客との関係性が良好」であり、「お金の収受情報を握っている」というところです。
となると、私の考えではこんなのが考えられるかな?と思います。(メルペイとかも設立してますし)
- メルカリポイントカード/会員サービスの参入
- メルカリ側:購買情報がメルカリに → リユース訴求可能
- ユーザー側:メルカリで売ったポイントで商品を買うことが可能
- 店舗側:メルカリ利用情報からユーザーの信頼度を確認可能
- 新しいマーケットプレイスの創造
- (問題にはなってますが・・・) イベントチケットなどのチケット流通
- 食品のマーケットプレイス(生産者→消費者のダイレクトパス)
- 越境販売マーケットプレイス(海外→国内、国内→海外)
- 電子データのマーケットプレイス(オンライン販売ソフト、ゲームなどなど・・・)
ということでまとめ。
manji6的には、今回のメルカリの上場は喫緊にほしいお金の話ではない気がしているので、長期的な新しいビジネスをするためのものだと考えてます。
新しいビジネスの切り口は主に「既存のビジネス拡大」「既存のビジネスから出てきた産物を利用」「既存のビジネスの延長線上ににある新規ビジネス」のどれか。
特に有り得そうなのがマーケティング情報の提供及び、何らかの会員システム、新規マーケットプレイス。