ビッグデータはなんか漠然とビックワードとして各Oracle、IBMなどなど色々な会社が言ってる位ビッグワード化していますね。
私もWebマーケティング分析側の人間としては重要なデータだと思っているんですが。(ただ今は妙に言葉が大きくなりすぎ)
そのことについてタレントの伊集院光さんがラジオで話していて、凄く的を得ているなぁと思いました。
伊集院さんが話していた番組はおなじみ、TBSラジオの「伊集院光 深夜の馬鹿力」2014/4/14放送分。
伊集院さんがテレビの仕事で「ビッグデータ」に関する番組に出演した時に聞いた話が話の始まりでした。
出演したテレビではどうやらクックパッドがビッグデータにどうやって取り組んでいるかと言う事が内容だったようです。
余り詳しい話は省略しますが、クックパッド訪問者は勿論キーワード検索でレシピを検索している為、そのキーワード検索・レシピ閲覧とその日時データがマーケティング情報として有用という話でした。
(例えばカレー。連休だと連休初日の方がカレーを作る日になりやすいとか、急に日本中でカレーを作る日などの傾向もあるようで。)
伊集院さんが語る、ビッグデータの面白さ
上のような話から、伊集院さんの持論展開が始まります。
逆算で、全国のデータで偶然を含めて同じカーブを描くもの(AとBが同じカーブで売れてる)、そう言う奴を見つけて間を屁理屈で埋めていきたい。
「風が吹いたら桶屋儲かる」の逆みたいな、まず風と桶をまず見つけて、真ん中を埋めていくと何かが見えてく気がする気がして凄い面白い。
「ビッグデータは面白い」という伊集院さん、「色々な事象の共起性を見つけて間を屁理屈で埋めていく、風と桶を見つけて間を埋めていくという作業はすげぇ面白い」という話をしてました。
これに凄く共感。 分析をしていくにあたり、実は重要なのってこの「仮説」を作るための土台作りだったりするんですよね。ゼロベースで仮説って作るのは難しくて、事前に分析する時の仮説を最初に論理立てておくとか、そう言う作業が凄く重要なんです。
屁理屈で埋めていくっていうとなんか聞こえはアレですが、分析の基本を語っている気がします。
「気持ち悪い」は自意識過剰
また、ビッグデータのもう一つの問題点についても切り込んでいます。
ビッグデータのみんなの反応って、「やだ怖い!」ってなるんだよね。企業が統計とか出してるって事になると「やだ怖い!」って事になるんだよね。わかる、わかるんだけどその自意識過剰ってどうなんだろうね。
これは今まさにSuicaで起きたデータ販売問題などの事ですよね。
Suicaのデータ販売中止騒動、個人特定不可なのになぜ問題? ビッグデータの難点 | ビジネスジャーナル
確かに個人を特定されると気持ち悪いかもしれないですけど、ビッグデータって別に個人を特定する為の手法・手段では無いですよ。
むしろ、みんなが便利になるための分析データ元なんですよね。例えば旅行で考えてみましょうか。
みんな旅行に行くゴールデンウィーク、旅行業界では稼ぎ時なのでこの時期は価格が一番高いです。これって・・・
- GWはみんな旅行に行く
- 需要>供給の関係
- じゃあ金額上げよう
でもみんな安く行きたいですよね?例えば旅行検索サイトの検索情報を見ると、実は「GWより1〜2週間前の出発日」にした検索も多いという情報があったとしましょう。
これって、訪問者は休みをGWより手前に取る事が出来て旅行に行きたい「潜在的旅行者」なのかもしれないですよね?
実はGWの手前とか後ってホテルや観光施設は閑散期になってしまうんですよね。この時期に少しでも人来てもらえたら勿論売り上げ貢献して良いわけです。(実際GW時期は人いっぱい来るので売り漏れとかも多い)
じゃあGWより手前はホテル運営側はわざと安くしたり、検索サイトはGW直前予約キャンペーンを展開などそういう事が出来るようになります。
あくまで上は仮の分析ネタですが、これってサイト来訪者の行動履歴を元にしたビッグデータで結果的にみんなWINの関係になっています。
- ホテル事業者:閑散期での予約増加(回転率上昇、売り上げアップ)
- 検索サイト運営者:訪問者数増加、予約数増加(売り上げアップ)
- サイト利用者:安価に旅行が可能(費用の低減)
データ分析は皆さんが潜在的に行っている行動を科学的に分析し、その行動の意味づけをして、新しい機会を創出する為の方法なのです。
伊集院さんってやっぱり頭の回転がうまい人ですよね。とらえ方がいい。